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タイ市場の必須認証TISI|安全・EMC・省エネ規制の要点と取得ガイド

コラム

タイ市場で電気・電子製品を販売するには、TISI認証(タイ工業規格適合認証)の取得が必須です。

この認証では、国際的なCBレポートを持っていてもタイ現地ラボでの試験が免除されず、ISO 9001

認証を取得していても初回工場監査は必須となるなど、タイ市場特有の厳格な要件があります。

本記事では、TISI認証の基本要件から取得プロセス、リードタイム短縮の鍵まで、タイ市場参入に必要

な情報を包括的に解説します。

TISI認証とは?タイ市場への必須パスポート

TISI Thailand 認証(TIS認証、TIS規格、TIS工業規格)は、タイ工業規格局(Thai Industrial

Standards Institute: TISI)が定める、タイ国内で流通する製品の安全性(Safety)、電磁適合性

(EMC)、エネルギー効率(Energy Efficiency)を規制する制度です。

タイ市場で電気・電子製品を販売するためには、この認証の取得が法的に義務付けられています。

 

TISI認証の規制対象となる製品

TISI認証の対象は幅広く、以下のような製品が含まれます。

  • 照明関連製品: ランプ、照明器具、バラスト
  • 配線・接続機器: 電線・電線、ケーブル、スイッチ、ヒューズ
  • 蓄電デバイス: 一次電池、二次電池(充電式電池)、ACアダプター
  • 家電製品: 冷蔵庫、洗濯機、エアコン、電子レンジ、炊飯器、電気アイロン、トースター、オーブン、美顔器 など

これらの製品をタイ市場に投入する際には、製品カテゴリーごとに定められたTISI規格への適合が求め

られます。

 

認証書保持者の要件

TISI認証書の保持者(ライセンシー)は、タイ国内に拠点を持つ現地法人または現地担当者でなければ

なりません。海外の製造者が直接認証書を保有することはできないため、タイ国内の輸入業者や販売

代理店と連携して認証を取得する必要があります(代理法人代行サービス不可)。

 

なぜTISI認証が重要なのか?タイ独自の厳しい規制

TISI認証には、他国の認証制度とは異なる、タイ市場特有の厳格な要件があります。これらの要件を

正確に理解せずに申請を進めると、予想外のリードタイムの延長やコスト増加につながる可能性があり

ます。

 

現地ラボでの試験が原則必須

TISI認証では、TISIによって承認されたタイ現地のラボでの製品現地試験が原則として必須となりま

す。これは、タイの気候条件や電力環境に適した製品であることを確認するための重要なステップ

です。

 

国際レポートの取り扱い(CBレポート)

国際的なCBスキーム(国際相互認証制度)に基づくCBレポートは、申請時に参考資料として提出可能

です。これにより、部品の適合性証明や技術文書の審査が効率化され、審査プロセスをスムーズに進め

られる場合があります。

ただし、CBレポートを提出してもタイ現地ラボでの試験は免除されません。TISIは、タイ特有の電力

事情や環境条件を考慮した現地試験を必須としています。

一方、CBレポートが全くない場合には、追加でコンポーネントリスト(部品表)などを提出する必要

があり、審査が複雑化し、リードタイムが延びる可能性があります。

そのため、事前にCBレポートを取得しておくことは、審査効率化の観点から有効です。

 

強制される工場監査(初回認証時)

TISI認証の取得には、製品現地試験合格後、TISIによる初回工場監査が必須となります。この工場監査

では、製品の製造体制、品質管理プロセス、製造環境などが詳細にチェックされます。

多くの企業は、ISO9001を取得している場合は最初工場監査が免除されると誤解しています。

ISO 9001認証は品質管理体制の信頼性を示す資料として提出可能ですが、TISIは独自の基準に基づい

て工場を評価するため、ISO9001認証を取得していても工場監査そのものは必ず実施されます。

 

TISIに含まれるエネルギー効率規制

タイでは、MEPS(Minimum Energy Performance Standards: 最小エネルギー性能標準)や「エネル

ギーラベルNo.5」制度など、省エネルギー基準が導入されており、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの

家庭用電気製品に適用されています。

これらの省エネルギー試験は、TISI認証と並行して評価されるケースが多く、製品の安全性やEMC

(電磁適合性)とあわせて、省エネ性能も同時に確認される点がタイ市場の特徴です。

つまり、タイ市場においては、「安全性・EMC適合」+「エネルギー効率基準適合」を満たすことが、

TISI認証を取得して製品を流通させるための実質的な要件となります。

 

TISI認証取得の基本プロセス

【ステップ1】申請

まず、申請書類をTISIに提出します。申請時には以下の情報が必要となります。

  • 製品のHSコード
  • 製品の技術仕様書
  • 製品の写真
  • 回路図、PCBレイアウト
  • CBレポート(主要部品リストを含めて)
  • ユーザーマニュアル(タイ語)
  • 製品ラベルのデザイン
  • 工場の情報およびISO 9001(任意)などの品質認証書
  • タイ国内の現地法人の情報

申請書の保持者(ライセンシー)は、タイ国内の現地法人または現地担当者である必要があります。

 

【ステップ2】製品現地試験

TISIの指示に従い、タイのTISI認定ラボで製品現地試験を実施します。タイ国外からサンプルをタイの

現地販売代理店に発送する必要があります。現地代理法人からタイ現地試験所に送付します。

試験項目は製品カテゴリーによって異なりますが、一般的には以下の項目が含まれます。

  • 電気安全試験
  • 電磁適合性(EMC)試験
  • エネルギー効率試験(該当製品の場合)

 

【ステップ3】工場監査

製品現地試験に合格した後、TISIによる初回工場監査が必須となります。この監査では、以下の点が

評価されます。

  • 製造設備と製造環境
  • 品質管理体制とプロセス
  • 製品の一貫性を保つための管理手順
  • 製造記録と検査記録の保管状況

ISO 9001認証を取得していても、TISI独自の基準に基づく監査は必ず実施されます。

ただし、ISO 9001認証は品質管理体制を補強する資料として活用可能です。

 

【ステップ4】認証書発行

工場監査と製品現地試験のすべてに合格すれば、TISI認可書が発行されます。

認証書は通常、申請から発行まで標準的には数ヶ月を要します。

 

リードタイム短縮とスムーズな取得のポイント

TISI認証を効率的に取得するためには、戦略的なアプローチが重要です。

 

現地試験と工場監査の並行実施

製品現地試験と工場監査準備を並行して進めることは、リードタイム短縮の有力な方法です。

製品現地試験の結果を待ってから工場監査の準備を始めるのではなく、試験と並行して工場の品質管理

体制を整備し、監査に備えることで、プロセス全体を加速できます。

 

経験豊富なパートナーの選定

タイの複雑な現地規制やTISI当局との交渉に精通し、プロセスを円滑に進められる専門パートナーの

選定が不可欠です。経験豊富なパートナーは、以下のようなサポートを提供できます。

  • TISIとのコミュニケーション代行
  • 書類準備のサポート
  • 工場監査時の通訳と交渉支援
  • 試験プロセスの進捗管理

 

ISO 9001認証の活用

ISO 9001認証は工場監査を免除するものではありません。ただし、品質マネジメント体制

の信頼性を補足的に示す資料として機能し、TISIとの継続的なやり取りや定期監査に

おいてプラスの要素として評価されやすい傾向があります。

 

インターテックのTISI認証支援サービス

インターテックは、グローバルな品質・安全試験のリーディングカンパニーとして、タイ市場向けの

TISI認証取得を包括的にサポートします。

インターテックのタイ拠点は、TISI指定の現地ラボと連携し、現地での試験実施から認証書発行までを

ワンストップで対応可能です。製品現地試験と工場監査を戦略的に並行実施することで、お客様の

リードタイムを最短化します。

また、工場監査では通訳サービス、書類作成支援、監査準備、監査人との円滑な交渉など、包括的な

サポートを提供します。必要に応じて試験レポートのレビュー機会を設けることで、最終発行前に

内容確認が可能となり、高い信頼性を確保できます。

複雑で変更の多いTISIの規制に最新かつ確実に適合し、罰則リスクを回避しながら、安心してタイ市場

でのビジネスを展開できます。煩雑な手続きを専門家に任せることで、開発リソースを本業に集中させ

ることが可能です。

 


【インターテックジャパンに依頼するメリット】

ワンストップ対応

製品はTISIに該当するかどうか判定、手順の案内、必要資料&サンプル準備、現地試験、工場監査、

TISI認証取得まで全面対応をします。

 

日本とタイの両方で全面サポート

日本での準備に関して、日本のお客様を日本語でインターテックジャパンがサポートします。TISI認証

に関して豊富な経験と十分な知識を持つインターテック現地とその他のパートナーが存在します。

インターテックタイはTISI認定ラボおよびTISI工場監査官であり、その他タイ現地の認定ラボ&TISI

工場監査官ともつながります。書類やサンプルなどを準備するようにタイ語でお客様の現地代理法人の

サポートも行います。

 

工場監査における通訳・書類サポート・交渉支援

工場監査中の通訳、書類作成、工場監査準備、監査人との円滑なコミュニケーションと交渉を含む

サポートを提供し、お客様の負担を大幅に軽減します。

 

現地試験&工場監査を同時に実施する対応可能

必要に応じたレポートレビューによる高い信頼性

正式版を発行する前にドラフトレポートを提供し、お客様による内容確認が可能です。

※上記の対応は、製品、申請時期、工場の所在地など、状況によって異なる場合があります。

詳細については、インターテックまでお問い合わせください。

 

 

TISI認証を確実に取得し、タイ市場での成功を目指す

TISI認証はタイ市場での製品販売に必須であり、タイ現地ラボでの試験と初回工場監査が必ず実施され

ます。CBレポートやISO 9001認証は監査を免除しないため、これらの要件を正確に理解した上で計画

的に取得を進めることが重要です。TISI認証を確実に取得することは、タイ市場でのビジネス機会を

確保するだけでなく、製品の安全性と信頼性を証明し、競争優位性を確立する上で不可欠です。

タイは東南アジアにおける重要な市場であり、ASEAN域内でのビジネス展開の足がかりとなります。

インターテックジャパンは、TISI認証取得のあらゆる段階で、お客様を全面的にサポートします。

タイ市場への製品投入をお考えの際は、経験豊富な専門チームが最適なソリューションを

ご提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

2005年にインターテックジャパン株式会社に入社。電気・電子部門の営業として、主にIT機器、医療機器、家電製品のEMC試験、無線試験、PSE試験などの各種試験・認証業務に従事。