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無線リモコンの導入方法は?電波法や技適マークの注意点を解説

コラム
無線リモコンの導入方法は?電波法や技適マークの注意点を解説

 

スマート家電から産業機器の遠隔操作まで、無線リモコンは私たちの生活や業務に欠かせない存在になっています。

しかし、日本国内で電波を発する機器を取り扱うには、電波法という非常に厳格な法律を遵守しなければなりません。

この記事では、無線リモコンの導入を検討されている開発担当者や事業者の方向けに、技術的な特徴から法的な手続き、実務上の注意点までを網羅的に解説します。この記事を読み終えることで、法令違反のリスクを確実に回避し、自信を持って製品を展開できるようになるでしょう。

インターテックジャパン 電気・電子部門
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無線リモコンと赤外線リモコンの違い

リモコンと赤外線リモコンの違い

無線リモコンを製品に採用するかどうかを判断する際、まずは従来からある赤外線リモコンとの違いを正しく理解しましょう。赤外線は「光」を利用して信号を伝えますが、無線は「電波」を利用します。

媒体の違いが、操作の快適性や製品の利用シーンに大きな影響を及ぼします。

以下の表に、両者の特性を分かりやすくまとめました。

比較項目 赤外線リモコン 無線リモコン
使用媒体 赤外線(光の一種) 電波
指向性 強い(向ける必要がある) 弱い(向ける必要がない)
障害物の影響 通過できない 通過できる(材質による)
最大通信距離 約5〜10メートル程度 約10〜100メートル以上
法規制 規制は非常に限定的 電波法による厳格な管理

電波を利用して非接触通信を行う点

無線リモコンは、目に見えない電波を介して信号をやり取りします。

赤外線リモコンのように送信部を受信部へ正確に向ける必要がないため、ポケットの中から操作したり、背後にある機器を動かしたりが可能です。

自由度の高さが、ユーザー体験を大きく向上させる要因です。

障害物を透過して長距離まで届く点

電波の大きな特徴は、壁や扉などの障害物を通り抜けできる点にあります。

赤外線は光であるため、間に遮蔽物があると信号が遮断されてしまいますが、無線であれば隣の部屋からでも操作が可能です。

広域な現場や、見通しのきかない場所での操作が求められる製品には、無線リモコンの採用がおすすめです。

周波数帯ごとに異なる特性を持つ点

無線リモコンに使用される電波には、2.4GHz帯や920MHz帯など、様々な周波数があります。周波数が低いほど障害物を回り込みやすく、高いほど直進性が強くなり、一度に送れるデータ量が増える傾向にあります。

自社製品がどのような環境で使用されるかを想定し、最適な周波数帯を選択することが、安定した操作感を実現する鍵となります。

 

日本で無線リモコンを使うための法規制

日本で無線リモコンを使うための法規制

日本国内で無線機器を流通させるにあたり、避けて通れないのが電波法という法律です。電波は有限な公共の資源であり、混信による事故や社会インフラへの悪影響を防ぐために、非常に厳しいルールが設けられています。

【関連記事】電波法|無線機器の製造・販売に必要な技術基準適合と校正の要点 | インターテック・ジャパン電子開発

参考:総務省 電波利用ポータル|電波監視|技適マークのQ&A

電波法の適合証明が義務付けられる

無線リモコンから発信される電波は、他の通信を妨害しないように設計されなければなりません。

日本国内で使用されるすべての無線機器は、国が定めた技術基準に適合していることを証明する必要があります。これを「技術基準適合証明」と呼び、製造者や輸入者はこの証明を得る義務を負います。

参考:総務省 電波利用ポータル|基準認証制度|基準認証制度についてよくある質問(FAQ)

技適マークの有無が適法性の目印となる

製品が日本の技術基準を満たしていることを示す証拠が、技適マークです。マークがない無線機器を国内で販売したり、使用したりすることは、原則として禁止されています。

海外から仕入れた製品に「CEマーク」や「FCCマーク」がついていても、技適マークがなければ日本国内では違法となってしまいます。

参考:見えない電波を守る見えるマーク

参考:総務省 電波利用ポータル|基準認証制度|FAQ

違法機器の使用は罰則の対象となる

技適マークのない無線リモコンを国内で使用した場合、それを使った本人が電波法違反に問われます。知らなかったでは済まされない重い罪であり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

企業としては、自社の顧客をこのようなリスクに晒さないよう、必ず適法な製品を提供しなければなりません。

 

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無線リモコン導入時に検討したい項目

無線リモコンを製品に組み込む際は、スペック表の数値だけでなく、実際の運用環境を深く考慮する必要があります。

導入後に「信号が届かない」「すぐに電池が切れる」といったトラブルを防ぐために、以下の3つのポイントを精査してください。

改善ポイント 具体的な対策案
通信頻度 信号の送信回数を必要最低限に絞る
待機電力 低消費電力のスリープモードを搭載する
電池選定 安定した電圧を維持できる電池を推奨する

利用場所の電波環境を事前に調査する

電波は、周囲にある金属物や他の無線機器からの影響を強く受けます。例えば、Wi-Fiルーターが密集している場所で2.4GHz帯の無線リモコンを使用すると、混信によって反応が著しく低下することがあります。

あらかじめ利用場所を想定し、必要であれば混信の少ない周波数帯を選ぶなどの対策が必要です。

電池持ちを左右する消費電力を抑える

無線リモコンは赤外線に比べて電力消費が大きくなりやすいため、電池の寿命が製品の評価を左右します。常に電波を探すのではなく、ボタンを押した時だけ起動する設計や、消費電力の少ない通信規格の選定が求められます。

混信を防ぐためのペアリング機能を備える

同じ製品が複数並んで使用される環境では、隣のリモコンで自分の機器が動いてしまう「誤動作」が問題となります。

防ぐには、リモコンと本体を一対一で紐付けるペアリング機能が必要です。固有のIDを持たせることで、複数の無線リモコンが飛び交う環境でも、狙った機器だけを確実に操作できます。

 

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無線リモコンの技適取得を進める手順

無線リモコンの技適取得を進める手順

自社で開発した無線リモコンや、海外から輸入した製品に技適を取得させるには、正しい手順を踏む必要があります。手続きには専門的な知識と相応の時間がかかるため、全体の流れを把握して計画的に進めてください。

ステップ 実施される作業内容
1.試験の実施 実際の製品から出る電波を精密に測定する
2.書類審査 回路図や部品配置図が基準を満たしているか確認する
3.認証発行 適合が認められれば認証番号が発行される

手順1:無線種別と技術基準を特定する

まずは、その製品が電波法上のどの区分(特定小電力無線局など)に該当するかを特定します。

区分によって、許容される電波の強さや測定すべき項目が異なります。この段階で誤りがあると、後の試験結果が無効になってしまうため、専門のコンサルタントや試験機関に事前相談を行うのが一般的です。

手順2:登録証明機関へ試験と審査を依頼する

次に、総務省の認可を受けた登録証明機関に製品のサンプルと技術資料を提出します。

機関では専用の測定器を用いて、電波の質や強さが基準値内に収まっているかを厳格に審査します。このプロセスには数週間から数ヶ月を要する場合があるため、製品の発売時期から逆算して準備を進めてください。

手順3:認証後にマークを正しく表示する

認証が無事に完了したら、製品本体に技適マークと認証番号を表示します。表示の大きさや様式には決まりがあり、正しく表示されていなければ、たとえ試験に合格していても適法な製品とはみなされません。

ラベルの印刷スペースを確保したり、電子ディスプレイに表示させたりといったデザイン上の工夫が必要です。

 

まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • 無線リモコンは電波を利用するため、障害物に強く長距離操作が可能だが、電波法による厳格な規制を受ける。
  • 日本国内で販売・使用するには技適マークが不可欠であり、未取得の製品を扱うことは大きな法的リスクを伴う。
  • 導入にあたっては、使用環境の調査や混信対策、そこで登録証明機関を通じた正当な認証手続きを計画的に進める必要がある。

適切な法的手続きと確かな設計を行うことで、無線リモコンは製品の魅力を引き出す強力なツールとなります。

製品の販売にあたり、避けて通れないのが日本の電波法への対応です。「電波法認証取得 スタートアップセミナー」では、無線設備の認証制度の内容に加え、実際の認証取得手続きの流れまで具体的にご紹介します。

繰り返し視聴できるため理解を深めるのに最適です。電波法認証の確実な理解に向け、ぜひお役立てください。

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この記事を書いた人

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

2005年にインターテックジャパン株式会社に入社。電気・電子部門の営業として、主にIT機器、医療機器、家電製品のEMC試験、無線試験、PSE試験などの各種試験・認証業務に従事。