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台湾市場への製品輸出|BSMI認証の規制と適合性評価ガイド

コラム

台湾は、日本の電気・電子製品メーカーにとって重要な輸出市場の一つです。

しかし、台湾市場への製品投入には、BSMI(台湾経済部標準検験局)が定める厳格な認証制度を

クリアする必要があります。認証なしに台湾で製品を販売することは法的に禁止されており、適切な

認証の取得は市場参入の必須条件となっています。

本記事では、BSMI認証の基本的な仕組みから、3つの異なる認証モデルの特徴、申請プロセスの詳細

まで、台湾市場参入を検討する企業が知っておくべき情報を包括的に解説します。

記事を通じて、御社の製品に最適な認証ルートを特定し、効率的な市場参入戦略を立案するための

知識を身に付けることができます。

インターテックジャパン 電気・電子部門
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BSMI認証とは?台湾市場への必須パスポート

BSMI(Bureau of Standards, Metrology and Inspection)は、台湾経済部の下にある政府機関で、

台湾における工業製品の国家標準策定と検査業務を担当しています。

1946年に設立されたBSMIは、製品の安全性確保と消費者保護を通じて、台湾市場の信頼性向上に重要

な役割を果たしています。

 

BSMIの規制範囲と法的拘束力

BSMIの規制は「商品検験法(Commodity Inspection Act)」に基づいて実施されており、

電気・電子製品を中心とした幅広い製品が対象となっています。

同法第3条では、検査対象となる台湾製造商品および輸出入商品は同法に基づく検査を受けることが

義務付けられ、第6条では検査基準に達していない製品の出荷・輸出入が禁止されています。

 

BSMI認証の対象製品は、認証を取得し指定されたマークを表示しなければ、

台湾市場での販売・流通が法的に禁止されます。

この認証は製品の安全性と電磁両立性(EMC:Electromagnetic Compatibility)の両方をカバーし、

消費者の安全確保と製品品質の保証を目的としています。

 

BSMI認証の3つのモデルと対象製品

BSMI認証制度では、製品のリスクレベルと特性に応じて3つの異なる認証モデルが用意されています。

製品のHSコード(国際貿易における商品分類番号)によって、どの認証モデルが適用されるかが決定

されます。

 

【1】RPC(Registration of Product Certification)- 製品認証登録

RPCは最も一般的な認証モデルで、電気・電子機器の大部分がこのスキームの対象となります。

製品の型式試験と工場検査を含む包括的な評価プロセスが特徴で、有効期間は3年間です。

認証取得後は1回に限り更新が可能となっています。

対象となる主な製品には、家庭用電化製品、IT機器、AV機器、電動工具などがあります。

RPCでは、BSMIが指定する試験所での安全性試験およびEMC試験が必要となり、高リスク製品に

ついては工場検査も実施されます。

 

【2】DoC(Declaration of Conformity)- 適合性宣言

DoCは、比較的リスクの低い製品を対象とした自己宣言型の認証モデルです。

製造者または輸入者が製品の適合性を自ら宣言する形式で、有効期限は設定されていません。

主にIT機器の部品や低リスクの電子製品が対象となり、製造技術が既に一定の安全水準に達している

製品に適用されます。ただし、この場合でもBSMI指定の試験所での製品試験は必要となります。

 

【3】TABI(Type Approved Batch Inspection)- 型式認可バッチ検査

TABIは、少量生産品や限定生産品に適用される認証モデルで、ロットごとの検査が特徴です。

有効期間は3年間で、更新回数に制限はありません。

このスキームでは、事前に型式認可を取得した後、各出荷時にBSMIに届出を行い、必要に応じて

サンプル検査を受ける必要があります。

特殊な用途の製品や輸入量の少ない製品が主な対象となります。

 

NCC認証も必要になるケース

BSMI認証が主に製品の安全性とEMCを規制するのに対し、台湾では無線通信機能を持つ製品について

別途NCC(National Communications Commission:国家通信放送委員会)認証が必要となります。

Wi-FiやBluetoothなどの無線通信機能を搭載した製品は、BSMIとNCCの両方の認証取得が必要となる

場合があります。

 

BSMI認証取得のプロセスとパートナー選び

BSMI認証の取得には、複数の段階を経た体系的なアプローチが必要です。

適切な準備と信頼できるパートナーの選定により、認証プロセスを効率化し、市場投入までの期間を

大幅に短縮することが可能になります。

 

BSMI認証取得の基本ステップ

BSMI認証の取得は、申請準備から認証書発行まで体系的なプロセスを経て行われます。

 

【ステップ1】申請準備

認証申請に先立ち、製品の技術文書、回路図、部品リスト、取扱説明書、安全警告ラベル、重要部品の

仕様書・認証書、電気ブロック図、基板レイアウト図などの詳細な技術資料を準備する必要がありま

す。また、台湾内の代理人の選定も必要となります。

 

【ステップ2】製品試験

台湾当局が認めた指定試験所で、製品の安全性およびEMC試験を実施します。

試験内容は製品のHSコードに基づいて決定され、電気安全検査、EMC検査、場合によっては材料の

可燃性検査なども含まれます。

 

【ステップ3】審査・登録

試験レポートと申請書類を基に、BSMIによる書類審査や技術審査が行われます。

製品によっては、工場の品質管理システム検査や工場検査も実施される場合があります。

 

【ステップ4】認証書の取得

すべての審査に合格すれば、BSMI認証書が発行されます。認証書には、製品の詳細情報、適用規格、

有効期限などが記載されます。

 

パートナー選定の重要なポイント

認証プロセスの効率化と成功確率の向上には、適切なパートナーの選定が不可欠です。

 

オンサイト試験への対応

大型機器や設置型の製品の場合、台湾への製品輸送が困難な場合があります。

このような場合、BSMI試験に対応している認証機関を選択することで、コストと時間の大幅な削減が

可能になる場合があります。

 

現地代理人サービス

台湾に拠点を持たない企業にとって、現地代理人の確保は認証取得の必須要件です。

信頼できる現地代理人サービスを提供し、申請から認証後の対応まで包括的にサポートできる

パートナーを選択することが重要です。

 

迅速性と専門性

市場投入のタイミングは競争力に直結します。豊富な経験と専門知識を持ち、認証プロセスを効率化

できるパートナーの選択により、市場投入までの期間を最小化することができます。

 

インターテックのBSMI認証支援サービス

インターテックジャパンは、BSMI認証取得に必要な包括的なソリューションを提供しています。

グローバルネットワークを活用したワンストップサービスにより、お客様の台湾市場参入を強力に

サポートします。電気・電子機器の試験・検査・認証サービスにおいて長年の実績を持つ国際的な認証

機関として、台湾BSMI認証においても多数の認証取得実績を基に、お客様の製品特性に最適な認証

戦略をご提案します。

一部の製品カテゴリーでは、日本国内でのローカル試験対応により、BSMI認証に必要な安全性試験

およびEMC試験を製品の台湾輸送なしに実施でき、時間とコストの大幅な削減を実現します。

また、インターテックのグローバルネットワークを通じて、台湾現地での代理人サービスや認証後の

サポートまで一貫したサービスを提供し、お客様の市場投入スケジュールに合わせた柔軟な対応により

認証取得までの期間を最小化します。

 


【インターテックジャパンに依頼するメリット】

  • ワンストップソリューション
    製品試験から、申請書類の準備、当局への申請代行まで、BSMI認証プロセス全体を

   ワンストップ でサポートします。

  • 国内での試験対応(一部の製品カテゴリー)
    インターテックジャパンは、日本国内でBSMI認証試験に対応しており、

    お客様の製品の台湾への輸送を不要にします。

  • 豊富な実績と専門性
    長年にわたり培ってきた認証支援の実績と専門知識を持つエキスパートが、

    お客様の製品に最適な認証モデルとプロセスを提案します。


 

BSMI認証で、台湾市場へのスムーズなアクセスを実現

BSMI認証は単なる法的義務を超えた戦略的価値を持っています。適切な認証の取得により、製品の

信頼性を高め、消費者からの信頼を獲得し、競合他社に対する優位性を確立することができます。

BSMI認証の取得は、製品が厳格な安全基準と品質基準を満たしていることを証明する重要な手段と

なり、台湾市場における製品の信頼性向上、販売促進とブランド価値の向上につながります。

台湾はアジア太平洋地域における重要なハブ市場でもあり、台湾での成功実績は他のアジア市場への

展開においても有利な要素となります。複雑な認証制度を正確に理解し、適切なパートナーとの協働に

より効率的な認証取得を実現することで、市場投入のスピードと成功確率を大幅に向上させることが

可能です。

インターテックジャパンは、豊富な経験と専門知識を活かし、お客様の台湾市場参入を成功に導くため

の包括的なサポートをご提供します。台湾市場への製品展開をご検討の際は、ぜひインターテックまで

お気軽にご相談ください。専門スタッフが、お客様の製品特性と事業戦略に最適な認証ソリューション

をご提案いたします。

インターテックジャパン 電気・電子部門
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この記事を書いた人

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

2005年にインターテックジャパン株式会社に入社。電気・電子部門の営業として、主にIT機器、医療機器、家電製品のEMC試験、無線試験、PSE試験などの各種試験・認証業務に従事。