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米国FCC、Covered Listの対象に外国製パワーインバータを追加

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メーカーが知っておくべきこと

パワーインバータは、現代の電力インフラを構成する重要な機器となっています。直流(DC)を交流(AC)へ変換することにより、再生可能エネルギー発電、蓄電池エネルギー貯蔵システム(BESS)、電気自動車(EV)充電、マイクログリッド、データセンターなどにおいて、電力系統や接続負荷への電力供給を可能にします。

メーカーは、米国市場へのアクセスに影響を与える可能性のある規制要件の変化を把握しておく必要があります。米国連邦通信委員会(FCC)は、米国の通信インフラおよび重要技術を、国家安全保障上の潜在的なリスクから保護するための取り組みを継続的に強化しています。 

最近のPublic Noticeにおいて、FCCのPublic Safety and Homeland Security Bureau(PSHSB)は、外国製パワーインバータおよび高度なロボット機器をCovered Listに追加したことを発表しました。

 

 

FCC Covered Listとは

FCC Covered Listは、米国の国家安全保障、または米国人の安全およびセキュリティに容認できないリスクをもたらすと判断された通信機器およびサービスを特定するものです。Covered Listに掲載された製品は、米国内におけるFCC機器認可、輸入、販売、または使用に関する制限の対象となる可能性があります。

外国製パワーインバータが追加されたことは、米国の電力システムを含む重要インフラを支える機器のセキュリティに対する関心が高まっていることを示しています。

Covered Listは、製品の米国への輸入を直接禁止するものではありません。対象製品は引き続き米国に輸入される可能性がありますが、新たに対象となった製品に対するFCC機器認可を制限することによって運用されます。

 

 

パワーインバータの定義とは

国家安全保障上の決定において、「パワーインバータ(Power Inverter)」とは、以下の要件を満たす装置を指します。

  • 直流(DC)電力を交流(AC)電力に変換し、または交流(AC)電力を直流(DC)電力に変換する双方向電力変換装置またはシステムであること。これには、マイクロインバータ、ストリングインバータ、セントラルインバータ、およびハイブリッド型インバータ(蓄電池ベースのインバータ)が含まれます。
  • Wi-Fi、セルラー通信、Bluetooth、またはその他の同様の接続方式を通じて、遠隔通信、制御、検知、データ収集、または監視を可能にするコンポーネントを含むこと。

 

使用例として、以下の用途に使用されるインバータが挙げられます。

 

 

「外国製」とは何を意味するのか

FCCのPublic Noticeでは、「外国製(foreign-produced)」とは、48 C.F.R. § 25.101(a)のBuy American規則で定義される「米国国内最終製品(domestic end product)」に該当しない物品を指すとしています。

この判断では、特定の認証または技術規格ではなく、製品がどこで、どのように製造されたかが重視されます。メーカーは、自社製品がFCCによる今回の措置の対象範囲に含まれる可能性があるかを把握するため、製造拠点、調達戦略、およびサプライチェーンを慎重に評価する必要があります。

 

 

「条件付き承認(Conditional Approvals)」とは

FCC Covered Listにおける「条件付き承認(Conditional Approvals)」は、FCC機器認証ではありません。これは、指定された行政府機関によって付与される国家安全保障上の適用除外であり、本来Covered Listの対象となる特定の製品を、Covered Listに基づく制限の適用対象から除外するものです。

行政府の省庁間組織は、外国でパワーインバータまたは高度なロボット機器を製造する事業者が、当該機器が国家安全保障に容認できないリスクをもたらさないかについて評価を申請できる手続きを設けています。

評価の結果、条件付き承認が付与された場合、当該機器はCovered Listに基づく制限の適用対象から除外されます。パワーインバータに関する申請については、米国戦争省(Department of War:DoW)または米国国土安全保障省(Department of Homeland Security:DHS)が評価を行う場合があります。

パワーインバータについて条件付き承認を申請する事業者は、「Power Inverters Guidance Document」で要求される情報を提出しなければなりません。

 

 

製品認証との関係

FCC Covered Listと、製品の試験・認証プログラムは明確に区別することが重要です。

FCC Covered Listは製品安全認証制度ではなく、既存の製品適合要求事項に代わるものでも、これらを変更するものでもありません。メーカーは、引き続き以下のような該当要求事項への適合を証明する必要があります。

  • 電気安全規格
  • 系統連系要求事項
  • 電磁両立性(EMC)要求事項
  • 性能および信頼性試験
  • 該当する場合、機能安全およびサイバーセキュリティ評価

製品安全規格または性能規格に適合していても、FCC Covered Listに関する要求事項を自動的に満たすことにはなりません。また、Covered Listへの掲載は、第三者製品認証とは独立したものです。

 

 

まとめ

FCCが外国製パワーインバータをCovered Listに追加したことは、国家安全保障、重要インフラ、および新興技術の相互関係がますます深まっていることを示しています。今回の措置は既存の製品認証制度とは別のものですが、従来の安全性、電磁両立性(EMC)、および性能に関する規格と併せて、国家安全保障上の要求事項を考慮することの重要性を示しています。

パワーインバータ技術が、再生可能エネルギーへの移行および電力網の近代化を引き続き支える中、規制動向を積極的に監視し、自社の適合戦略を評価するメーカーは、将来の市場参入要件に、より適切に対応できる立場を確保できるでしょう。

 

※本ブログはグローバルサイトに掲載された記事の日本語訳です。原文はこちらよりご確認いただけます。

 

 

この記事を書いた人

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

2005年にインターテックジャパン株式会社に入社。電気・電子部門の営業として、主にIT機器、医療機器、家電製品のEMC試験、無線試験、PSE試験などの各種試験・認証業務に従事。