2026/03/02
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【ホワイトペーパー公開】医療機器EMC試験の新指針 IEC TS 60601-4-2解説|TRからTS移行とFDA要求の重要ポイント

医療機器の高度化・無線化・在宅化が進む中、医療機器 EMC(電磁両立性)への要求は年々厳格化しています。
その中で注目されているのが、IEC TS 60601-4-2 です。
本技術仕様書(TS)は、医療機器に搭載される非医療機能を含むイミュニティ試験の考え方を整理したガイダンス文書であり、EMC試験計画の立案に大きな影響を与えています。
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IEC 60601-4-2のTRからTSへの移行とは?
従来、本規格は技術報告書(TR)として発行されていましたが、現在は技術仕様書(TS)へ移行しています。
これは単なる文書形式の変更ではありません。
TRは専門家の提言的性質が強い文書ですが、TSへの移行は内容が成熟し、より明確な構造と整合性が確立されたことを意味します。
ただし重要なのは、TSであっても強制規格ではなく、あくまでガイダンスである点です。
しかし実務上は、EMC試験の設計や規制当局対応において事実上の指針として扱われています。
IEC 60601-1-2 第4版/4.1版との関係
医療機器EMCの中核規格はIEC 60601-1-2 です。
IEC TS 60601-4-2は、この規格との整合性を明確化し、特にイミュニティ評価の考え方を補完します。
・ IEC 60601-1-2:エミッション+イミュニティの要求規格
・ IEC TS 60601-4-2:非医療機能を含むイミュニティ評価のガイダンス
両規格を理解することで、EMC試験計画の抜け漏れを防ぐことが可能になります。
重要な変更点① ケーブル長免除規定の見直し
従来TRでは、3m未満のケーブルは伝導RFイミュニティ試験の免除対象となる可能性がありました。
TSではこの基準が1m未満へ厳格化されています。
さらに注意すべき点として、米国FDAはケーブル長による免除を認めていません。
米国市場への申請では、ケーブル長に関係なく評価が求められます。
この点はグローバル展開を行う医療機器メーカーにとって極めて重要です。
重要な変更点② 基本性能だけでなく「意図された使用目的」も評価対象に
医療機器EMC試験では従来、「基本性能(Essential Performance)」に重点が置かれてきました。
しかしIEC TS 60601-4-2では、以下を含む宣言された全機能の評価を重視しています。
・ 無線通信機能(Wi-Fi、Bluetooth等)
・ データ送信機能
・ クラウド連携
・ アプリ接続機能
・ 遠隔モニタリング機能
特に在宅医療機器 EMCやウェアラブル機器では、民生機器との電磁干渉が常態化しているため、従来以上に広範な評価が求められます。
安全性だけでなく、「仕様どおりに動作するか」という市場品質の観点が強調されています。
医療機器メーカーが今見直すべきポイント
・ EMCリスクマネジメントの再整理
・ 設計初期段階でのEMC対策統合
・ FDA要求と国際規格の差異整理
・ 申請時の合理的な試験正当化
EMC対応を後工程で修正する場合、再試験や上市遅延のリスクが高まります。
ホワイトペーパーで詳しく解説
本ホワイトペーパーでは、
・ IEC TS 60601-4-2の背景と移行の意味
・ IEC 60601-1-2 第4版との実務的関係
・ FDAとの要求差異
・ 「基本性能」と「意図された使用目的」の整理方法
・ EMC試験計画への具体的反映ポイント
を体系的に解説しています。
医療機器EMC対応を再構築するために
EMCは単なる試験項目ではありません。
製品信頼性・規制対応・市場競争力を左右する重要要素です。
IEC TS 60601-4-2を正しく理解し、
設計・試験・申請の各段階に反映させることが、今後の医療機器開発において不可欠です。
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