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産業用ロボットからサービスロボットへー日常生活に広がるロボットと安全設計の重要性【Part1】

ブログ

近年、サービスロボットはホテル、レストラン、病院、配送など、私たちの日常生活の中で急速に普及しています。

しかし、人と同じ空間で動くロボットには、産業用ロボットとはまったく異なる安全設計や信頼性が求められます。

本ブログでは、

 ・ なぜサービスロボットに興味を持ったのか

 ・ 実際の現場で見たロボットの存在

 ・ 人と共存するロボットに必要な安全性とは何か

について、ISOサービスロボット安全規格の国際作業部会に関わる視点から解説します。

 

サービスロボットへの関心は「現場の体験」から始まった

ここ数年、私は驚くほど多くの時間を、サービスロボットに関する研究論文、業界レポート、安全基準、そして世界中のあらゆる種類の記事を読むことに費やしてきました。

しかし正直なところ、私の興味は会議室や規格書から始まったわけではありません。

それは、初めて実際の現場でロボットを目にした瞬間に始まりました。

 

ケンブリッジで見た配送ロボット

数年前、イギリスのケンブリッジに滞在していたとき、静かな住宅街を小さな配送ロボットが走っているのを見かけました。

近くのスーパーマーケットから食料品を運んでいたのです。

人々は気にも留めずに通り過ぎていきましたが、私はその場に立ち尽くし、完全に魅了されていました。

縁石を乗り越え、歩行者を避け、淡々と自分の役目を果たすその小さな機械を見ながら、私はあることに気づきました。

サービスロボットは「未来」ではなく、すでに「今ここ」に存在しているのだと感じました。

 

世界で広がるサービスロボットの活用

その後、中国や日本を訪れる中で、さらに多くのロボットを目にしました。

例えば次のようなロボットです。

 ・ ホテルのロビーで客を迎えるロボット

 ・ 訪問者をチェックインカウンターへ案内するロボット

 ・ レストランで注文を受け料理を運ぶロボット

場所によっては、ロボットは特別な存在でも驚きでもなく、日常生活の一部になっていました。

こうした光景を直接目にしたことで、私はいくつかの疑問を抱くようになりました。

 ・ ロボットはどのようにして人のそばで安全に動いているのか

 ・ 人々はなぜロボットを信頼できるのか

 ・ 忙しい公共空間で適切に振る舞うために、どのような設計や仕組みがあるのか

 

サービスロボットの安全規格「ISO/TC 299 WG2」

こうした疑問から、私はサービスロボットの安全基準策定を担う国際作業部会に参加しました。

それが ISO/TC 299 WG2 です。

委員会の内部に入ったことで、まったく新しい視点を得ることができました。

ホテルやレストラン、病院、スーパーマーケットなどで私たちが何気なく通り過ぎるロボットの背後には、

 ・ 膨大な検討

 ・ 設計プロセス

 ・ 安全試験

 ・ リスク評価

といった、一般の人には見えない努力が存在しているのです。

 

サービスロボットは産業用ロボットと何が違うのか

サービスロボットは、柵の向こうで安全に稼働する産業用ロボットとは根本的に異なります。

サービスロボットは、人の予測不可能な行動に満ちた環境の中を自由に移動します。

例えば次のような状況です。

 ・ 突然走り出す子供

 ・ ゆっくり歩く高齢者

 ・ スマートフォンに気を取られた人

 ・ 混雑した通路

 ・ 騒がしい部屋

 ・ 滑りやすい床

 ・ 好奇心から触れようとする手

ロボットは、理想的な状況だけでなく、あらゆる状況で安全性を維持する必要があります。

 

人間の信頼を生むロボットの安全設計

だからこそ、安全性とデザインが極めて重要になります。

サービスロボットには次のような特性が求められます。

 ・ 穏やかで滑らかな動作

 ・ 予期せぬ状況での安全停止

 ・ 人を驚かせない動き

 ・ 触れても安全な設計

 ・ 誤った使い方でも安全

優れたロボットとは、単に技術的に高性能なだけではありません

 ・ 礼儀正しい

 ・ 予測可能

 ・ 人が直感的に理解できる

そうした存在であることが重要です。

 

このブログシリーズで伝えたいこと

このブログシリーズでは、サービスロボットの研究やISO規格に関わる中で得た考察や気づきを共有していきます。

ただし目的は、

 ・ 技術仕様を細かく解説すること

 ・ 規格の条文を繰り返すこと

ではありません。

むしろ、

 ・ サービスロボットが日常生活にどう溶け込むのか

 ・ 安全性はどのように確保されるのか

 ・ ロボットはどのように試験されるのか

 ・ 開発者やメーカーはどんな課題に直面しているのか

といった本質的なポイントをお伝えしたいと考えています。

 

サービスロボット普及の鍵は「信頼」

サービスロボットは年々一般的になっています。

しかし、人々が受け入れるかどうかを最終的に決めるのは信頼です。

その信頼は、

 ・ 安全性

 ・ 思慮深い設計

 ・ 落ち着いた振る舞い

 ・ 人間と空間を共有する理解

こうした要素から生まれます。

 

次回予告:ヒューマンファクター

次回のブログでは、サービスロボティクスにおいて非常に重要なテーマである

ヒューマンファクター

について取り上げます。

 ・ 人はロボットにどのように反応するのか

 ・ ロボットは人の周囲でどのように振る舞うべきか

 ・ なぜ人間理解が技術理解と同じくらい重要なのか

を解説します。

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この記事を書いた人

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

インターテックジャパン 電気・電子部門編集部

2005年にインターテックジャパン株式会社に入社。電気・電子部門の営業として、主にIT機器、医療機器、家電製品のEMC試験、無線試験、PSE試験などの各種試験・認証業務に従事。